北朝鮮の寧辺核施設、再稼働の兆候=IAEA
国際原子力機関(IAEA)は6日、北朝鮮が寧辺の再処理施設を再稼働させた兆候があると明らかにした。
寧辺の再処理施設には、北朝鮮の核兵器開発計画に必要なプルトニウムを抽出する設備がある。
再処理施設は2007年に稼働停止したが、北朝鮮政府は昨年、再稼働したと発表。北朝鮮はその後、4回の核実験を行っている。
北朝鮮の核実験は国連安保理決議で禁止されているため、度重なる実験強行を受けて国連のほか各国は経済制裁を強化した。
車両の動き
IAEAは2009年に北朝鮮を退去させられて以来、現場で状況確認ができないため、衛星写真からの情報に頼っている。
6日に会見したIAEAの天野之弥事務局長は、最近撮影された画像からは、「5メガワットの原子炉に関連した動きや核濃縮施設の拡張、再処理に関連した活動」が示唆されると述べた。
施設内を移動する車両が確認されたほか、冷却作業を示唆する温められた水の排水の兆候が見られたという。
北朝鮮を監視するIAEA以外の組織も最近、再処理施設の再稼働の可能性を指摘していた。
北朝鮮が先月、約40年ぶりに開いた朝鮮労働党大会では、金正恩党委員長が経済開発と核開発を同時に推進する方針をあらためて表明している。