ISからファルージャ奪還に大攻勢 イラク政府軍

ISからファルージャ奪還に大攻勢 イラク政府軍

イラク政府軍は30日、過激派勢力のいわゆる「イスラム国」(IS)から要衝ファルージャを奪還するため、総攻撃を開始した。5月下旬から徐々にファルージャに迫り、米軍主導の有志連合などの空爆支援を得て進攻を続けてきたが、いよいよファルージャ市内に進撃するにあたり、ISから激しい抵抗を受けているという。

首都バグダッド西方50キロのファルージャは2014年にアルカイダとISに陥落。9カ月前から政府軍に包囲され、ISに移動を禁止された住民約5万人が市内にとらわれているとみられる。市内にはIS戦闘員が1200人ほどいるもよう。

この間、バグダッドでは3地区で爆弾攻撃が相次ぎ、少なくとも21人が死亡。ISがファルージャ作戦からイラク軍の気をそらすため、敵陣に入り込んで攻撃を重ねているとみられている。

ファルージャはバグダッドとシリア、ヨルダンをつなぐ交通の要衝で、2014年に制圧される以前の人口は30万人以上。イスラム教スンニ派が住民の大半を占め、イラク戦争中はサダム・フセイン政権を支持したため、2003年から2004年にかけて米軍への抵抗の象徴となった。

ビデオではジム・ミュア記者が報告する。