ドイツ南部で爆発、12人負傷 容疑者はシリアの難民希望者と

独アンスバッハ中心部を警備する武装警官(25日)

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ドイツ南部アンスバッハで24日午後10時(日本時間25日午前5時)過ぎに爆発があり、12人が負傷した。3人は重体という。警察によると、爆弾犯は難民申請を却下された27歳のシリア移民で、爆発で死亡した。現場の近くでは野外音楽祭が開かれており、観客約2500人は避難した。南部バイエルン州で1週間の間に、これで3件の攻撃が相次いだことになる。

バイエルン州政府のヨアヒム・ヘルマン内相によると、容疑者の27歳シリア人男性は、2年前にドイツに入国。1年前に難民申請を却下されたが、シリア情勢を受けて一時滞在が認められ、アンスバッハ市内にアパートを提供された。過去に2度自殺を試み、精神科の治療施設に入院していたこともあるという。

「この人物が自殺をしようとしていたのか、周囲の人たちも殺そうとしていたのかは分からない」と内相は述べた上で、バックパック内の爆弾は多数の犠牲者を出せる殺傷力のものだったと説明した。

男はこの日、音楽祭への入場を断られ、爆発物を起爆させたという。

ドイツ報道によると、爆発は音楽祭の入り口に近いワインバーの付近で起きた。当初はガス爆発と思われたが、バイエルン州内務省は後に、意図的な爆発のようだと発表。容疑者はバックパックを背負っていたと説明した。

アンスバッハ市警のロマン・フェルティンガー副本部長は、爆発物に金属片が追加されていた「様子」だと述べた。

ドイツでは18日夜、南部ビュルツブルクを走る列車内でアフガニスタン人の移民少年がおのやナイフで乗客を襲い、4人が負傷している。また22日にはミュンヘンのショッピングセンターで乱射事件があり、9人が死亡した。

建物入口で地面のバックパックを点検する防護服の警官(25日)

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現場近くの救急者。負傷者の内3人は重体という(25日)

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アンスバッハの位置
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