中国、外国人の入国を禁止へ ビザ保有者も

A queue at a fever clinic in Hubei province on Friday

画像提供, AFP / Getty

画像説明, 中国湖北省の診療所の前には人々が列をつくっていた(3月27日撮影)

中国は26日、全ての外国人の渡航者の入国を28日から一時的に禁止すると発表した。ビザ(査証)や居留許可を持っている人も含まれる。

中国外務省は、「(新型コロナウイルスによる感染症)COVID-19が世界中で急速に広がっている」ことを受け、「外国人の入国を停止する」と発表した。

対象はビザや居留許可を持っている人。外交官や、Cビザ(航空関係者などに発行される)保有者は除外される。

「緊急の人道上の必要性」がある人や、特定の業種の労働者は免除を申請できるとしている。

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また、外国の航空会社による中国への運航を週1便に制限するとともに、中国の航空会社による外国への運航も週1便に制限する。搭乗率は75%を超えてはならないとの規制も設ける。

急激な対策に思えるが、すでに多くの外国航空会社は中国へのフライトを停止しており、中国の多数の都市が渡航者を規制している。

例えば北京市は、市外から戻った全員を対象に先月、14日間の隔離を命じている。

中国の現状

新型ウイルスは中国で発生したが、現在の感染者はアメリカより少なく、死者はイタリアやスペインを下回る。

中国国家衛生健康委員会(NHC)は27日、中国の感染者数は8万1340人、死者は3292人と発表した。

感染者のうち565人は「輸入」(中国に入国した外国人か、帰国した中国人)に分類されている。

中国で確認される新たな感染者は現在、ほぼ全員が海外からの渡航者となっている。27日にはここ3日間で初めて、国内で感染した患者が出たと発表された。

動画説明, 「空気が新鮮」 規制緩和で数カ月ぶりに外出、中国・北京の人々

26日には中国全土で55人の新たな感染者が確認されたが、うち54人は海外からの渡航者だったという。

流行が始まった武漢市がある湖北省では26日、新たな感染者や感染の疑いがある人は見つからなかった。

武漢市で1月に始まった封鎖は、4月8日に解除される予定だ。